アトピー肌の人のために。上手に保湿するための7つの方法

アトピー肌の人のために。上手に保湿するための7つの方法冬は乾燥する季節。ただでさえカサカサ肌に悩む季節なのに、乾燥肌のアトピーの人にとってはとても厳しい季節です。

アトピーの乾燥肌は、肌の表面の角質がささくれていて、そのささくれで神経が敏感になっています。そこに異物が入り込んだり体が温まったりすると神経を刺激してかゆくなってしまうのです。冬は特に汗をかきにくく肌の表面が乾燥しているのに加えて空気の乾燥がそれをひどくさせていて、つらいですね。アトピーはアレルギーの一種なので、刺激を与えるのは禁物。アトピーの人も安心して出来る保湿の方法を紹介しますね。

保湿剤の選び方

乾燥肌に悩む人は多いようで、いろいろな保湿剤が市販されています。アトピーの人の保湿剤を選ぶ時のポイントは一つ。「刺激が少ないこと」これにつきます。「天然」「無添加」と書かれていると安心しますが、それと低刺激とはあまり関係がありません。赤ちゃんにも使えるようなやさしいものを選んでください。

お勧めの保湿剤をいくつか紹介します。

・植物性グリセリン、白色ワセリン
処方薬の基材にも使われるもの。薬局で買えます。

・ベビーオイル
出来れば添加物の少ないものを選んでください。中にはアレルギー反応を起こすものもあるので、パッチテストが必要です。

・馬油
古くから使われている保湿剤です。純度100%のものを使ってください。

・ホホバオイルやオリーブオイル
手作り化粧品によくつかわれるオイル類。肌に合ったものを使ってください。

 

その2:入浴後に保湿する

保湿するタイミングも大切です。お風呂上りは肌を保護するのに最適のタイミングです。実は、お風呂で体を洗うときも注意が必要。入浴の仕方も紹介しますね。

①肌を刺激しないぬるめのお風呂にゆっくりつかる。

②柔らかくなった角質を柔らかいタオルと泡立てた石鹸で軽く洗い流す。

③体を洗った後、ゆっくりとお湯につかる。

④上がった後は、柔らかいタオルでさっと拭いて水分をとる。

⑤皮膚に湿り気が残っているうちに保湿剤をたっぷりと塗る。

⑥木綿や絹の肌にやさしい素材の衣類を着てお肌をカバーする。

大切なのは①と⑤

湯船に入る前に体を洗う習慣の人も多いと思いますが、それでは堅い皮膚の表面についた角質をはがすことになるので、肌を傷つけてしまいます。ゆっくりとお湯につかり、古い角質を緩めてから体を洗うとやさしい力で汚れを落とせます。熱いお湯はかゆみを増長させるので、ぬるめのお湯にしてくださいね。

湯上りの肌は湿っていますが、実はとても乾燥しやすい状態です。すぐに保湿剤を塗って、乾燥を防ぎましょう。

 

塩水のお風呂に入る

塩水は余計に乾燥させるのでは?とちょっと心配ですよね。でも、塩水は乾燥肌に水分を吸収させる強い味方でもあります。塩水は皮膚の角質に浸透するので肌に潤いが出ます。塩水には殺菌収れん作用があって、皮膚の炎症を改善させる効果もありますよ。

①ぬるめのお湯(38度~39度)に荒塩を入れる。舐めると少し塩分を感じるくらい。

②30分程度ゆっくりつかる

③柔らかいタオルと泡立てた石鹸で軽く洗い流す。

④湯上りには塩分を洗い流す。ゆるいシャワーなどで刺激を与えないように。

⑤水分をさっとぬぐったら、すぐに保湿オイルをたっぷりと塗る。

この入浴法も⑤が大切です。塩水で肌の内側は潤っていますが、表面はとても乾燥しやすい状態です。保湿剤はしっかりたっぷり塗ってください。

 

ミストサウナを上手に使う

乾燥肌のアトピーの人には汗や皮脂を出す「汗腺」や「皮脂腺」が少なく、うまく汗を出すことができません。実は、汗は肌を潤すのに大切な働きをしています。サウナを使ってじっくりと汗を出すことを繰り返すと汗腺が成長して自分で保湿する力をつけることができます。

出来れば外からも水分を与えることのできるミストサウナが良いですが、ドライサウナでも発汗を即すのは同じ。ドライサウナのときには低温サウナを使ってくださいね。サウナの後も肌は乾燥しやすくなっています。保湿剤をお忘れなく。

 

日光浴をする

紫外線はお肌の敵のように言われていますが、皮膚を厚くし皮膚の機能(もちろん保湿作用も)を改善する働きがあります。適度な日光浴は肌を育ててくれるのです。

日光浴の時間は20分程度。2日置き程度で十分です。日差しの強いときには日陰での日光浴してください。汗をかいた後は皮膚が乾燥しやすいので汗を洗い流して必ず保湿してください。

 

保湿スプレーを使う

保湿ケアの効果が高いのは入浴後ですが、日中もこまめなケアが必要です。保湿スプレーを使って、日中も手軽に保湿しましょう。手作りの保湿スプレーが便利です。かゆみを抑える成分も配合すると、保湿とかゆみ両方のケアができて、ダブルの効果ですね。

<保湿スプレーの作り方>

・材料

植物性のグリセリン(薬局で購入できます)

蒸留水(薬局で購入できます)

ハッカ油(薬局で購入できます)】清潔な陽気

小さなスプーン

スプレー容器

・作り方

きれいな容器に蒸留水とグリセリンを入れよくかき混ぜます。混ざったらハッカ油を加えます。分量は蒸留水:グリセリン=8:2くらい。グリセリンの分量が多いと保湿効果が上がりますが、スプレーには使いにくかったりべとつき感が出たりします。ハッカ油は1滴でも効果がしっかりあります。ハッカ油は清涼感があるので、多すぎるとスプレーした時に体感温度が下がり寒くなることがあります。出来上がったものをスプレー容器に入れます。

作ったものは冷蔵庫で1週間程度保存できますが、早めに使い切りましょう。

 

 

眠る

肌が生まれ変わる時間は夜。特に夜中22時から2時頃は体の中で代謝が活発になる時間です。夜はしっかりと眠るようにしましょう。皮膚の状態が改善されると、皮膚が自分で保湿する力も回復します。入浴してしっかりと保湿した後は、ゆっくりと眠るのがベストですね。

 

いかがでしたか?
アトピーの人のための保湿方法を紹介しました。「これが保湿なの?」と感じる方法も中にはありますが、それは皮膚の保湿作用を引き出すためのものなのです。究極の保湿は皮膚が自分で保湿する保湿作用。その機能を十分に引き出すために日頃の保湿ケアが大切なのですね。

保湿ケアを始めると、最初のうちは目に見えて皮膚の状態が良くなってくることが多いです。ただ、見た目は状態がよくなっていても、その機能を完全に回復するには、時間がかかるものです。肌の状態がよくなったと感じていても、保湿ケアは続けましょう。


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