肝臓がんの初期症状とは?病院前のチェックポイント

肝臓がんの初期症状とは?病院前のチェックポイント

肝臓は沈黙の臓器と呼ばれるように、何らかの障害と受けても予備能力が高いため、かなり症状が進行するまで機能低下などが起こりにくい臓器。日本人の死因の第一位を占めるのはがんですが、肝臓がんも他の肝臓病と同じように初期症状がわかりにくい病気です。

肝臓がんは50〜60代の男性に多く発症し、肝炎ウイルスが原因で発送することが多いことが特徴です。近年では医療の発達とともに、肝臓がんの死亡率は減少傾向にあると言われています。けれどもそのためには早期に肝臓がんを発見し、適切な治療を受けることが大切になります。

自覚症状がほとんど現れない肝臓がんの予防・早期治療を行うためには、定期的に肝機能検査を受けることと、初期症状を見逃さないようにすることが重要です。それでは、肝臓がんの初期に現れやすい症状をご紹介していきます。

 

肝臓がんの初期症状とは?
病院前のチェックポイント

 

食欲不振や全身の倦怠感はありませんか

肝臓がんに限らず、がんの主な症状に食欲不振や倦怠感が表れます。これは主にがん細胞が作り出すサイトカインという物質のためにたんぱく質や炭水化物、脂質代謝の異常が起こり、エネルギー消費量が増加します。それに伴い体重減少や食欲不振、倦怠感などが現れてきます。

他にも消化不良や吐き気、下痢、便秘、味覚や嗅覚の異常、心理的な落ち込みなどで起こることもあります。

肝臓がんの場合は、肝機能の低下することによりエネルギー代謝や解毒作用といった、本来の肝臓の働きが悪くなることでも食欲不振や倦怠感は起こります。また場合によっては微熱が続くこともあります。

これらの症状は風邪などの症状と似ているため、見逃しやすいのが特徴です。健康診断などで肝機能の低下を指摘されたことがある人は、これらの症状が続く場合は軽く考えず、医療機関で診察を受けるようにしましょう。

 

黄疸はでていませんか

肝臓がんの症状として黄疸があげられます。皮膚や白目、尿の色などが黄色く濁るようになるもので、胆管近くの病気に現れやすい症状のひとつです。黄疸には胆汁の流れが大きく関わっています。

肝細胞は胆汁という消化液を作り、胆のうに送りいったん溜めて濃縮してから十二指腸へ排出します。しかし肝臓がんによって肝機能が低下すると胆汁がスムーズに排出されなくなり肝臓にとどまってしまうと血中のビリルビンという黄色い色素が増加し、これが黄疸に繋がると考えられています。

まれに体質的にビリルビンをうまく処理できない黄疸体質の人もいますが、皮膚や白目に黄疸が見られた場合は、速やかに受診することが大切です。

 

貧血気味になっていませんか

貧血の症状は他の臓器でも起こりうる症状ですので、肝臓がん特有とは言えませんが、肝臓がんが破裂や出血したときに起こる症状です。また肝臓がんの場合は、大抵肝硬変を合併しているため、甘草に流入できない血液が脾臓に流れ込みます。

脾臓は血球を破壊する臓器であり、脾臓の血流が増えるために血球の破壊が進んで貧血になります。それ以外にも甘藷貝によって赤血球の膜の強度が低下したり、ビタミン類が欠乏することも影響します。

貧血になることでめまいや冷や汗、脱力感なども現れてきますので、心当たりのない貧血症状がある場合は肝機能の低下、または肝臓がんを疑い、速やかに医療機関で受診するようにしましょう。

 

腹痛・膨満・腹水など腹部の症状はありませんか

肝機能が低下すると血管やリンパ管から成分が漏れ出し、腹水が下腹部に溜まりお腹が張ったり、体重が増加することがあります。腹水とは臓器と臓器の隙間である腹腔に溜まる水のことです。この腹水は健康な人でも常に数mlの腹水が溜まっていて、主に腸が動くときの潤滑油のような役割をしています。

通常は吸収されて一定の量を維持しているのですが、肝臓がんが原因で吸収されるより溜まる方が多くなると、腹腔内の臓器や肺が圧迫され苦しい症状が現れます。肝臓がんの腹水の場合、もっとも多いのがアルブミンというたんぱく質が少なくなることで起こります。

アルブミンは肝臓で作られ、血液中の水分を一定に保つ働きがありますが、肝機能が低下することで吸収する力が弱まり、腹水が溜まりやすくなります。さらに肝臓が大きくなるとみぞおちあたりに触れてしこりを感じたり、肝臓がんが大きくなり破裂することで腹痛を引き起こすこともあります。

 

吐血・下血はありませんか

肝臓がんになると肝臓自体に痛みなどの症状が現れることはありませんが、様々な臓器に影響を与え、症状が現れてきます。肝臓の疾患によって併発する合併症のなかで、比較的多く発症するのが食道の静脈瘤です。

肝臓が腫れたり、肝臓がんによって血管が圧迫されると肝臓に送られるはずの血液が胃や食道など他の静脈に大量に流れるようになります。すると静脈に過剰な圧がかかり、静脈が大きなコブのように膨らむ静脈瘤ができることがあります。

さらに静脈に血液が大量に流れる続けることで静脈瘤が破裂し、吐血や下血を起こし、命に関わることがあります。この静脈瘤にも自覚症状がほとんどありません。

持続的に少量の出血がある場合は吐血や下血が起きるため、早めに処置をすることができますが、一時的に大出血を起こして出血死することもあります。肝機能に異常があることがわかっている場合は定期的に検査を行い、静脈瘤がないか、ある場合は処置をすることが重要です。

 

クモ状血管腫や出血傾向にありませんか

肝炎や肝臓がんなどで肝細胞が破壊され続けると、再生能力が高い肝臓でも限界が訪れます。すると手のひらや胸、肩、二の腕などにクモが足を伸ばしたような形の赤い斑紋が現れることがあります。これはクモ状血管腫という症状で、主に肝がんや肝炎などの肝臓に由来する何らかの疾患や症状を持つ人を中心に併発する合併症のひとつと言われています。

細い血管が拡張し、一見盛り上がっているように見えますが、血管腫自体は盛り上がっていません。特に肝臓の疾患を患っている人は手のひらが赤くなり、血が止まりにくいという症状も現れます。

これらはがんによって肝細胞が破壊され、肝臓全体が萎縮してしまうことで肝機能が低下し、血小板の数値が極端に減少することで起こります。自覚症状がなくても、このような症例が確認されたら速やかに肝機能の検査や治療を行う必要があります。

 

男性の場合、女性化乳房が現れていませんか

肝臓の機能が低下してくると男性の胸部が女性の乳房のように発達、肥大してくることがあります。正常な男性でも微量ながら女性ホルモンが分泌されますが、通常は肝臓で分解されています。

しかし肝臓がんなどで肝機能が低下すると女性ホルモンであるエストロゲンの処理が不十分になり、このような女性化乳房が起こることがあります。女性化乳房の症状としては男性の乳頭、乳輪直下に、片方あるいは両方にしこりや鈍痛を伴います。

このような症状が見られるときは肝機能の低下を疑い、速やかに医療機関の診察を受けることが重要です。

ただしこの女性化乳房は思春期や更年期のホルモンバランスの乱れや、薬物摂取の副作用でも引き起こされることがあります。少しでも胸部に違和感を感じたら、まずは医師に相談してみましょう。

 

いかがでしょうか。肝臓がんは初期段階ではほとんど症状が出ないため、紹介したこれらの症状はある程度進行してから出るものあります。このような症状が現れた時には速やかに医療機関を受診し、早期に治療が始められるようにすることが重要です。

肝臓がんには肝細胞からできる原発性肝がんと、他の早期にできたがんが転移してくる転移性肝がんがあります。一般的に肝臓がんと言われるものは原発的肝がんのことをいい、肝臓がんの患者を調べてみると多くは慢性肝障害が見られ、7割が肝硬変、2割が慢性肝炎のある人にがんが見つかっています。

肝炎は肝炎ウイルス性が原因のこともありますが、アルコールの過剰摂取や食べ過ぎなどの生活習慣の乱れが原因で脂肪肝になり、肝炎、肝硬変、肝がんへと進行してしまうことも多くあります。肝臓がんを予防するためにも肝機能検査で脂肪肝などの異常が見つかった人は、生活習慣を改め、定期的に検査を受けるようにしましょう。

 

まとめ

肝臓がんの初期症状とは?病院前のチェックポイント

・食欲不振や全身の倦怠感はありませんか
・黄疸はでていませんか
・貧血気味になっていませんか
・腹痛・膨満・腹水など腹部の症状はありませんか
・吐血・下血はありませんか
・クモ状血管腫や出血傾向にありませんか
・男性の場合、女性化乳房が現れていませんか


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