冬は、温かい飲み物で体を温めたいと思うことがありますよね。では、暖かい飲み物が欲しいなぁ…と感じるときはどんな時があるでしょう。
お酒を飲んだ後、ちょっと食べ過ぎた後、疲れを感じた時、イライラした時…。体が「お茶飲みたいなぁ」と訴えかけてくるような気がすることがあります。そんなときにはリラックスさせてくれたり、体の中の老廃物を出してすっきりさせてくれるデトックス効果のあるお茶を飲んですっきりしましょう。
デトックスは、体の毒素を排出し、美肌効果、便秘解消、健康維持に役立つ方法の一つ。良薬口に苦しといいますが、デトックスはおいしく効果的に行いたいもの。そこで今日はデトックスに効果的なお茶や、それらが持つ効果効能についてお伝えします。ではご覧ください。
毎日飲んで上手にリラックス+デトックス効果☆
オススメの7つのお茶
ルイボスティー
ルイボスティーは、花粉症や鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を和らげる効果があることで知られています。ルイボスティーの効果で注目したいのは抗酸化作用。
老化の原因の一つの活性酸素は、体の中に入ってきたウイルスや細菌を撃退してくれますが、過剰な活性酸素は健康な細胞まで攻撃してしまう困りもの。この厄介な活性酸素を取り除くのも、酵素の役割の一つです。活性酸素と取り除くのに大量の酵素を使ってしまうと、細胞の代謝に必要な酵素が足りなくなるので老化につながるのです。
ということは、ルイボスティーを飲むと、酵素が補給で来て、代謝が良くなり、デトックス効果が期待できる…というわけ。
ルイボスティーには、カルシウムやマグネシウム、亜鉛や鉄、マンガンなど健康な体を保つために必要なミネラルが含まれています。
さらに、ノンカフェインで、精神を安定させる「モノアミンオキシターゼ」という物質が含まれているので、就寝前に飲むと安眠効果が期待できますよ。
気になるお味ですが、ミントティーのような独特の香りがします。ルイボスティーのパッケージに書かれている通りの淹れ方だと、少し苦く感じる人もいるかもしれません。葉を入れておく時間を少し短くするか、しょうがのすりおろしなどの薬味を加えると、苦味が消え、美味しくいただけます。
ギムネマ茶
ギムネマ茶はダイエットティーとして有名ですね。ギムネマ茶の主成分ギムネマ酸は、腸内での糖分の吸収を抑制してくれます。この「糖を吸収しにくくさせる」という働きがデトックス効果につながっています。
腸内で大切な働きをするビフィズス菌などの善玉菌は、糖を栄養にして増えていきます。糖によって増加した善玉菌が悪玉菌を退治して腸の働きが活発になって、便秘解消…そして、代謝が活発になってデトックス&免疫力アップにつながるんですね。
ギムネマ茶は苦味があるので、飲みやすい味のお茶とブレンドして販売されていることが多いです。メーカーは「食事と一緒に飲むと効果的」と表示していますが、ギムネマ茶には「甘みを感じなくさせる」という特徴があるので、食前や食事中に飲むと味を感じにくくなっておいしく食事できなくなることも…食欲を抑えたい場合は食前に、食事の味を楽しみたいときには食後すぐ飲むのをお勧めします。また、鉄分を吸収しにくくさせるので、貧血の方はご注意くださいね。
ハニーブッシュティー
南アフリカに自生するマメ科の葉のお茶で、ルイボスティーと同様に有名ハーブティー。日本ではルイボスティーほど有名ではありませんが、実は、その効果効能はルイボスティーよりもすごいらしいです。風味や味もルイボスティーとよく似ていますが、はちみつのような甘い味と香りを持ち合わせているのがルイボスティーとは違った特徴です。
ハニーブッシュティーの注目すべき成分は、イソフラボン、フラボン、キサントンなど。
イソフラボンは大豆などにも含まれていることで知られた女性にうれしいホルモンで、月経サイクルを整えたり、骨粗鬆症の予防に効果があります。フラボンには炎症を鎮める働きや利尿作用があります。キサントンは抗酸化作用、抗ウィルス作用に加えて腎臓の毒素を排出する働きがあり、デトックス効果があります。
ハニーブッシュティーは、生産量が少なく希少です。甘みを加えなくても自然な甘さがあって、豊かな香りを持つこのお茶はルイボスティーや他のハーブティとブレンドされていることが多いです。ブレンドされたデトックスティーには含まれていることが多いので、配合茶葉に注目してみてくださいね。
なたまめ茶
なたまめは、古くは薬膳の食材や漢方薬として用いられてきた食材。なたまめ茶の特徴的な成分は、カナバニン、コンカナバリンA、ウレアーゼの3つです。
カナバニンには、優れた排膿作用と抗炎症作用、血液や体液の浄化作用、血行促進作用が、コンカナバリンAには免疫の正常化作用、ウレアーゼは尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する酵素で腎臓の働きを正常に保つ役割があります。
特に注目したいのが、カナバニンの排膿作用と抗炎症作用。この成分は歯ぐきの炎症や出血を改善し、細菌の繁殖を防ぎ、歯周病を予防し口内の環境を良くします。「え?口内環境とデトックス、どんな関係があるの?」と不思議ですよね?実は、口内で細菌が繁殖すると、口臭が強くなるだけでなく、その細菌が出す炎症成分が生活習慣病などを引き起こして、免疫力の低下や血管障害につながってくるのです。
排膿作用と抗炎症作用、血液や体液の浄化作用、血行促進作用、腎臓の働きを正常に保つ役割は、体の中の老廃物を排出し代謝を促すデトックスの働きそのものです。
なたまめ茶を飲んでいる人の中には「血行が良くなった」「冷え症がなくなった」という効果を実感している人が多く見られます。
なたまめ茶は、いり豆のような香ばしい香りや甘みがある味がします。はと麦茶やほうじ茶などとブレンドして販売されていることが多いです。豆の風味が気になる人は、麦茶のように冷やして飲むと飲みやすいですよ。
ローズヒップティー
ローズヒップティーの成分は、ビタミンC、カロテン(βカロテン・αカロテン)、カルシウム、リコピン、鉄、ビタミンA、食物繊維、たんぱく質、ナトリウム、ビタミンB、マンガン、ペクチン……などなど。特にビタミンCの含有量は「ビタミンの爆弾」と呼ばれるほど。一般的に「熱に弱い」といわれているビタミンCですが、ローズヒップの場合はビタミンPに保護されていて、沸かしたお湯で入れてもビタミンCが壊れにくいのが特徴です。
食物繊維が腸内の善玉菌をふやし、便秘を解消。ビタミンCやEがストレスや不規則な生活などで狂ったホルモンバランスを整え、シミの原因となるメラニン色素が増えるのを防ぎ、コラーゲンを合成を助けてお肌の再生を助けます。初夏から秋口までの紫外線の強い季節には積極的に飲みたいお茶です。
ローズヒップに含まれるカルシウムは牛乳の約9倍、鉄分がほうれん草の約2倍、βカロチンはトマトの約20倍、リコピンもトマトより多いなど、びっくりするほどの養素がとても豊富。これらの栄養素が酵素の働きを助け代謝を促進し、免疫力アップさせてくれるんですね。
ローズヒップティー自体は癖がなくほのかな酸味があるお茶ですが、ハイビスカスなど酸味のあるハーブとブレンドされていることが多いです。酸っぱいのが苦手な人は、はちみつを少し入れるとまろやかになりますよ。一緒にレモンを一切れ入れても、風味が変わっておいしくいただけます。
ジュニパーベリーティー
ジュニパーベリーはジンやリキュールの香り付けや肉の保存や臭み消しなどに用いられる実。この実からはアロマテラピーに使うエッセンシャルオイルも抽出されますが、その香りはヒノキに似たウッディーな香りで、心を穏やかにさせ、集中力を高める効果が期待できます。
そのジュニパーベリーで作るお茶、ジュニパーベリーティーのデトックス効果は発汗作用や利尿作用。昔から肝臓や腎臓の薬として利用されてきたほど。むくみ解消や二日酔い解消に、その効果は大いに期待できます。
ただ、長期間にわたって飲むと、腎臓の炎症を引き起こしたりするので、効果を期待したいときに短期間飲むのにとどめておいてください。妊娠中や腎臓疾患のある人も飲まないでくださいね。
ダンデライオンティー
その名の通り、タンポポのハーブティーです。ほうじ茶のような味わいが特徴です。妊娠中の方には「タンポポコーヒー」という名前で知られています。
ダンデライオンティーは、肝臓や腎臓の働きを助ける効果があります。体の老廃物や毒素を排出する機能を助けることで、代謝力アップにつながります。
東洋医学では怒りやストレスも肝臓などの毒素を排出する臓器で処理されると言われています。肝臓や腎臓の働きを助けるダンデライオンティーはイライラや怒りっぽい気持ちを抑えてリラックス効果が期待できます。
さて、リラックスやデトックス効果を期待できるお茶についてお伝えしました。これらのお茶は薬ではないので、飲んですぐに効果が出るわけではありませんが、少しずつ取り入れることで、「あれ?最近調子よくなったかな?」と感じることができる事でしょう。そして薬ではないとはいえ、薬効のある成分も含まれていますので、ご自身の体の調子と相談しながら、上手に飲んでみてください。
まとめ
リラックス+デトックス効果のあるお茶
・ルイボスティー
・ギムネマ茶
・ハニーブッシュティー
・なたまめ茶
・ローズヒップティー
・ジュニパーベリーティー
・ダンデライオンティー