毎日食事はしているし、粗食を食べているわけでもない。それなのに、隠れ栄養失調の人が多いという事をご存知でしょうか。
現代人はとにかく忙しい。仕事も遊びも恋もお洒落も、美容にかける時間も必要だし、携帯やパソコンでのつながりも保たなくちゃならない。そうなってきた時に削ることの出来る時間というと、寝る時間や食事を用意する時間ということになってしまいます。
朝は菓子パン、お昼はコンビニ、夜もコンビニ、外食も麺類やファストフードで時間のかからないもの、そんな生活をしていると、お腹はいっぱいになっていても身体の中は栄養不足でスカスカの状態です。
これを読んで何か心当たりのある方、これからあげるいくつかの症状をチェックしてみませんか。たとえ栄養失調の症状が自覚されていても、今ならまだ間に合います。きっと、自分の食生活について改めて見直すいいきっかけになるはずです。
栄養失調の症状と原因は?
忙しい人ほど注意すべき7つの点
ビタミンAが不足していませんか
不足時の症状:
皮膚や爪の乾燥・ドライアイ・光がまぶしい・目の疲れ・風邪をひきやすいビタミンAを多く含む食品:
鶏レバー・豚レバー・あんこう肝・うなぎ・モロヘイヤ・人参・かぼちゃ・のり
ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つ役割をしており、正しく機能することでウイルスなどから身体を守っています。さらに抗酸化作用によってもガンや生活習慣病の予防や老化を防ぐ働きをしています。
また、目が光を感知するのに必要な物質の主成分であるため、目の働きにも大きく関わっているビタミンです。
ビタミンEが不足していませんか
不足時の症状:
冷え性・肩こり・腰痛・肌荒れ・月経前症候群・老化ビタミンEを多く含む食品:
アーモンド・ピーナッツ・うなぎ・毛ガニ・かぼちゃ・モロヘイヤ・赤パプリカ・サーモン・はまち
ビタミンEは、強い抗酸化作用により、細胞の老化を防いでくれるビタミンです。血液中のコレステロールの酸化を防いで生活習慣病を予防したり、末梢血管を広げて血行を良くして自律神経を整える働きもしています。
また、性ホルモンのバランスを整えるビタミンであるため、女性にとっても男性にとっても、しっかりと摂取することが望ましいビタミンです。
ビタミンCが不足していませんか
不足時の症状:
シミソバカス・風邪をひきやすい・あざができやすい・疲れやすい・肌のたるみや老化ビタミンCを多く含む食品:
パプリカ・菜の花・ブロッコリー・柿・オレンジ・グレープフルーツ・かぼちゃ
ビタミンCは、お肌のコラーゲンを生成する際に不可欠なビタミンです。そして、シミやソバカスのもとであるメラニン色素の生成を抑制する働きがあるため、美肌作りには欠かすことの出来ないビタミンです。
また、身体の免疫力を上げたり自らウイルスと闘うなど、病気などから身体を守る働きもしています。ですがこのビタミンCはストレスと闘う抗ストレスホルモンの材料となるため、ストレスの多い人は不足しがちです。喫煙によっても消費されてしまうので、積極的に摂取することをおすすめします。
ビタミンB1が不足していませんか
不足時の症状:
疲れやすい・筋肉痛によくなる・イライラする・記憶力の低下ビタミンB1を多く含む食品:
豚もも肉・豚ヒレ肉・豚ロース肉・豚レバー・うなぎ・鯉・大豆・そば
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える際に必要不可欠なビタミンです。ビタミンB1が不足すると、糖質の代謝が滞り、体内に疲労物質が溜まってしまうため、疲れやすくなったり筋肉痛を引き起こします。
また、脳や神経の働きを助ける役割もしているので、集中力や記憶力をを高めるためには、欠かすことの出来ないビタミンです。お菓子が好きで菓子パンやお菓子ばかり食べているような人は、ビタミンB1が不足しています。
ビタミンB2が不足していませんか
不足時の症状:
肌荒れ・にきび・口内炎・目の充血・髪の毛のパサつきビタミンB2を多く含む食品:
豚レバー・牛レバー・鶏レバー・うなぎ・牛乳・ヨーグルト・納豆・卵
ビタミンB2は、身体の細胞の新陳代謝を助けて、健康な皮膚や髪の毛、爪をつくるビタミンです。不足すると、特に口内や唇や舌や目などといった粘膜部分に異常が現れやすくなります。
糖質、脂質、タンパク質の代謝にも関わっている大切なビタミンですが、身体の中に蓄えておくことができないので、毎日こまめに摂取する必要があります。
ビタミンB6が不足していませんか
不足時の症状:
口内炎・脂漏性皮膚炎・にきび・肌荒れ・貧血・月経前症候群ビタミンB6を多く含む食品:
バナナ・サンマ・カツオ・マグロ・アジ・鮭・牛レバー・牛ヒレ肉・鶏レバー
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に関わっているビタミンです。そのためビタミンB6をしっかりと摂ることは、健康な皮膚や髪を作ることにつながります。
またビタミンB6は神経伝達物質の生成にも関わっているため、積極的に摂ることで不眠やうつに効果があると言われています。最近ではビタミンB6がアレルギー症状を軽減させる効果があると言われ、花粉症や喘息のある人にはしっかりと摂取することをおすすめしたいビタミンです。
鉄分が不足していませんか
不足時の症状:
めまい・鉄欠乏性貧血鉄を多く含む食品:
豚レバー・鶏レバー・大豆・ひじき・岩海苔・さんま・あさり・納豆・菜の花・小松菜
鉄分が不足しておこる鉄欠乏性貧血は、思春期から成熟期の女性の5~10%にみられます。その一歩手前の潜在的鉄欠乏においては、女性の半分から1/3が当てはまると言われています。女性は毎月の月経で血液を失うため、貧血になりやすい傾向がありますので、積極的にとるようにしましょう。
動物性の鉄の吸収率は23%ありますが、植物性食品に含まれる鉄の吸収率は5%です。そのため、吸収率を上げるビタミンCやたんぱく質と一緒に摂るようにしましょう。
いかがでしたでしょうか。思い当たる症状や、最近食べていない物ばかりが並んでいる栄養素があったのではないでしょうか。基本的に外食が多い人々の場合には、どれかひとつ、もしくは複数の症状が思い当たるかもしれません。
これらの症状を改善しようとすると、どうしても自炊生活が不可欠になります。現在では栄養素を補うメニューと、その材料をセットにした宅配便や、栄養素を考えた食事を毎日届ける業者も見受けられます。このようなサービスを利用する手もありますよね。
もしも気になる症状や食品群があったら、栄養不足が病気を引き起こす前に、身体が不調をうったえている時点で気付いてあげてください。
さっそく今日から身体に栄養補給してあげれば、いままで病気ではないのに何となく調子が出ないな、と思っていた身体の不調が一気にふきとんでしまうかもしれません。
まとめ
栄養失調の症状と原因は?忙しい人ほど注意すべき7つの点
・ビタミンAが不足していませんか
・ビタミンEが不足していませんか
・ビタミンCが不足していませんか
・ビタミンB1が不足していませんか
・ビタミンB2が不足していませんか
・ビタミンB6が不足していませんか
・鉄分が不足していませんか