ヌルヌルとした粘り気が特徴のめかぶは、海藻をよく食べる日本人にはなじみ深い食材ですよね。めかぶとはワカメの根元部分のことで、厚いヒダ状の生殖細胞が集まった部分で有効性分が多く詰まっています。
低カロリーでダイエットの強い味方というだけではなく、健康に効果的な栄養素を豊富に含んでいます。
めかぶの特徴でもあるヌルヌル成分にはアルギニン酸やフコイダンが多く含まれ、甲状腺ホルモンの原料となるヨードやナイアシン、フコキサンチン、カロテノイドの一種なども含まれます。
また食物繊維やカルシウムなども含まれるため、様々な健康への効果が期待できます。まためかぶには、含まれる栄養素の効果を高める食べ方があります。
そこで今日はそんな病気を撃退するめかぶの栄養を高めるおススメの食べ合わせについてお伝えします。ではご覧ください。
めかぶの栄養は病気も撃退!
毎日におススメの食べ合わせ☆
めかぶと発酵食品で腸内環境と整えて免疫力をアップさせよう
健康的な生活を送るためには、腸を良好な状態に保つことが大切です。腸は人間には欠かせない栄養素を吸収し、エネルギー源となるものを吸収してくれる大切な器官です。腸の動きが悪くなると便秘だけではなく、必要な栄養素を吸収することができなくなり、他の機能も低下してしまいます。
めかぶに含まれるヌルヌル成分であるフコイダンやアルギニン酸は水溶性の食物繊維で、腸内を潤して便を柔らかくし、便通をよくしてくれます。
腸内環境を整えるためには、めかぶに発酵食品を組み合わせるのがおすすめです。日本人が昔から食べてきた味噌などの発酵食品には、腸内環境を整える栄養素が豊富に含まれます。
めかぶに含まれるフコイダンなどの栄養素が溶け出すため、味噌汁にすると効率良く栄養素を摂取することが可能です。味噌汁なら毎日手軽に食べることができるので、腸内環境を整えるためにもめかぶの味噌汁を飲んでみましょう。
めかぶとモロヘイヤで血液サラサラにしよう
めかぶは重篤な病気を引き起こす原因になる動脈硬化を予防するのにも効果的です。めかぶに含まれるヌルヌル成分であるフコイダンには、コレステロールを取り除く働きがあり、血液浄化作用と血液サラサラ効果で動脈硬化を予防し、脳梗塞や心筋梗塞などの循環器系の病気になりにくくなります。
同じヌルヌル成分を持っているモロヘイヤには、ムチンという血浄化作用を持つ栄養素が豊富に含まれます。ムチンは多糖類という食物繊維とたんぱく質がくっついてできたもので、腸内で余分な糖質や脂質を吸着し、便として排出します。
モロヘイヤはアラビア語で野菜の王様と言う意味を持つほど、栄養価の高い野菜です。血液サラサラ効果以外にも健康によい効果がたくさんあるので、めかぶと一緒に食べるようにしましょう。
めかぶとブロッコリースプラウトでピロリ菌を退治しよう
めかぶ特有のヌルヌル成分の正体はフコイダンという食物線維の一種です。このフコイダンには様々な健康効果があると注目されていますが、胃の粘膜を保護する働きもあります。
日本人の死因のトップグループに含まれる胃がんの原因のひとつに、ピロリ菌が関係していると言われていますが、フコイダンはこのピロリ菌を吸着して体外へ排出する働きがあると言われています。めかぶと一緒に食べるとさらにピロリ菌を抑制するのが、ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトです。
ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンはピロリ菌を守っている酵素を誘導し、ピロリ菌の細胞膜に侵入して直接ピロリ菌を攻撃することができます。実際、臨床試験でブロッコリースプラウトを食べ続けた患者さんは、ピロリ菌の減少と胃炎の改善が報告されています。
さらにめかぶに含まれるフコイダンには胃の粘膜を保護する働きもあるため、ブロッコリースプラウトと一緒に食べると胃炎の予防や改善に効果的です。
めかぶとトマトで肝機能を高めよう
めかぶには肝機能を向上させる働きがある栄養素が多く含まれています。めかぶに含まれるヌルヌル成分はフコイダンやアルギニンで、フコイダンには肝臓の機能を強化させる働き、アルギニンは体内で一酸化窒素に変化し肝細胞を保護します。
さらに肝機能を高めるには、トマトを組み合わせてみましょう。トマトには強い抗酸化作用のあるリコピンが含まれ、肝細胞を攻撃する活性酸素を除去してくれます。リコピンは油と一緒に摂取したり、加熱すると吸収がよくなりますので、スープやトマトソースなどにしてめかぶと一緒に摂取しましょう。
きのこと一緒に食べてがんを予防しよう
めかぶに含まれる栄養素のなかで注目されているのがフコイダンです。フコイダンにはがん細胞を死滅させる働きがあり、がんの治療に最適です。このフコイダンにがん脂肪の増殖を抑制するβ—グルカンと呼ばれる成分が含まれるきのこ類を合わせるとさらにがん予防には効果的です。
β—グルカンは免疫力を強化し、がんと戦います。とくに舞茸に含まれるMD—フランクションと呼ばれるβ—グルカンの一種は、きのこのなかでもがん細胞の増殖を抑える力が強く、がん組織を縮小させる働きがあることがわかっています。
まためかぶに含まれるヨードは甲状腺ホルモンの成分となる栄養素ですが、これが乳がんの抑制に効果があると言われています。がんになるリスクを最小限にするためには、生活習慣を改善することが大切ですが、それに加え、めかぶときのこ類を積極的に食べてがんのリスクを減らしていきましょう。
めかぶと豆腐で糖尿病を予防しよう
めかぶにはカロテノイドの一種であるフコキサンチンが含まれています。フコキサンチンには体内の活性酸素を除去する働きのある抗酸化作用があり、血液中の脂質の酸化を抑える効果があります。
そのため糖尿病の予防に効果があるとされていて、この効果をさらに高めるためにはおすすめの食べ合わせ食材は豆腐です。豆腐は低カロリーですが、良質なたんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルも豊富に含む栄養価の高い食材です。
豆腐に含まれる大豆ペプチドは消化器官内でコレステロールの排泄を促進させる作用があり、糖尿病の予防に効果的です。またカロリーコントロールしやすい食材なので、糖尿病食におすすめです。
めかぶに含まれるフコステロールには血圧低下作用が確認されているため、糖尿病を含めた生活習慣病の予防に効果を発揮します。どちらも低カロリーな食材なので、ダイエット中の方にもおすすめです。
ショウガをプラスして花粉症の症状を緩和しよう
ショウガはめかぶと大変相性のよい食材です。めかぶポン酢にショウガのすり下ろしを加えると、めかぶの磯臭さを抑えるだけではなく、花粉症などのアレルギー症状を緩和する効果もあるのです。
めかぶのヌルヌル成分であるフコイダンには、崩れた免疫システムのバランスを調節する働きがあると言われています。そのため花粉症や鼻炎などのアレルギー症状を改善する効果があります。この効果を高めるのが、ショウガに含まれるジンゲロールなどの抗酸化成分です。
ジンゲロールなどの抗酸化成分はくしゃみや鼻水、鼻づまりなどを引き起こすヒスタミンの放出を抑えるため、これらの症状の緩和に役立ちます。ショウガの体を温める効果も花粉症には有効と言われていますので、くしゃみや鼻水などの症状が辛い時にはめかぶとショウガを一緒に食べましょう。
いかがでしょう。めかぶにはこれらの他にも髪を健康に保つ効果や体臭・口臭の予防など多くの効果が期待できます。
あまりクセがなく、つるッとした食感のめかぶはどんな食材にも合わせやすいので、紹介した食材の他にも様々な食材に合わせることができますよね。健康のためにもいろんな食材と合わせて積極的に食べるようにしましょう。
しかし、いくら健康によいからと言ってめかぶばかり食べればよいというわけではありません。特にめかぶに含まれる栄養素のうち、ヨードは過剰に摂取すると甲状腺の病気になりやすくなります。
まためかぶを多く摂りすぎると下痢を引き起こす可能性もあるので、注意が必要です。健康のためにはめかぶを取り入れながら、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
まとめ
めかぶの栄養は病気も撃退!おススメの食べ合わせ
・めかぶと発酵食品で腸内環境と整えて免疫力をアップさせよう
・めかぶとモロヘイヤで血液サラサラにしよう
・めかぶとブロッコリースプラウトでピロリ菌を退治しよう
・めかぶとトマトで肝機能を高めよう
・きのこと一緒に食べてがんを予防しよう
・めかぶと豆腐で糖尿病を予防しよう
・しょうがをプラスして花粉症の症状を緩和しよう