二つの実が対になって、かわいらしい姿のさくらんぼは、例年6月上旬から下旬にかけて店頭でよく見かけるようになります。生産量の70%は山形県産で、1年のうちで収穫できるのはわずか3週間と限られた期間だけ。1年中出回っている果物が多い中で、さくらんぼは季節感をしっかりと感じさせてくれる数少ない果物なのです。鮮度が落ちやすいので、店頭に並んでから数日の間に食べたいもの。ほんのわずかな期間楽しめる希少なフルーツですね。
そのさくらんぼは、かわいくておいしいだけではありません。あの小さな赤い実の中に、びっくりするほどたくさんの栄養が詰まっているのです。旬のものにはその季節に必要な栄養がしかり含まれていることが多いのですが、さくらんぼには特に夏に必要な栄養素がしっかりと含まれています。特に女性に嬉しい美容効果の高い栄養がぎっしり。
今回は「知ったら食べずにいられない」さくらんぼに詰まった、嬉しい美容成分とその効果を紹介します。
さくらんぼの栄養は美人の素!
女性が喜ぶ7つの美容効果☆
さくらんぼで貧血解消
貧血は美容の敵です。貧血に悩まされている皆さんにはさくらんぼがおすすめです。さくらんぼの小さな実の中には、果物に含まれているたくさんの栄養分がギュッと詰まっていますが、その中でも特に注目したいのが鉄分です。さくらんぼの鉄分含有量は、他の果物に比べずば抜けて多いのです。
鉄分に加えて、赤血球を作るのを助ける葉酸が豊富に含まれているのも注目したいところです。葉酸は貧血解消には不可欠な栄養素です。鉄分+葉酸で貧血の改善防止効果がかなり期待できますね。
立ちあがるとめまいがする、頭から血が引くという感じがするときは、貧血かもしれません。要注意ですね。そんな時にはさくらんぼを食べてみてください。
美肌を作るさくらんぼの成分
果物に美肌効果のある栄養素が含まれているのはもはや常識ですが、小さなさくらんぼも侮れません。貧血解消でも紹介した葉酸は、細胞の新陳代謝には欠かせない重要な栄養素です。
さくらんぼの主成分は糖質ですが、ブドウ糖から合成される「ソルビトール」の量が多いのが特徴です。ソルビトールは基礎化粧品にも多く使われている成分で、肌の水分を一定の量に保ち、角質細胞をしっとりとした状態に導いてくれます。もちろん、ビタミン類も豊富に含まれているので、さくらんぼは美肌作りにぴったりの果物なんですね。
さくらんぼは冷性改善に効果あり
冷え性は代謝を悪くし、肌荒れや肩こりなどなど美容や健康に大きな影響を与えます。果物は水分が多く体を冷やしがちで、食べ過ぎは禁物…なんですが、さくらんぼは別なんです。
果物は暖かい地域で育つものが多いですね。暖かい土地で採れる食べ物は体を冷やす効果を持っています。反対に寒い地域で育つ果物は体を温めてくれるのです。日本でも寒冷地方に類する山形県で多く収穫されるさくらんぼも寒い地域の果物です。体を温めてくれる果物なのです。
鉄分や葉酸、ポリフェノールなど、含まれている栄養分も冷性改善のポイントです。鉄分で貧血を解消し葉酸やポリフェノールで代謝力を高め血流をスムーズにするのが冷性改善に一役買っているのです。冷房のきいた室内で過ごすことの多い季節には、さくらんぼは強い味方ですね。
さくらんぼでむくみ解消
むくんでパンパンになった顔や手足は美しくないですね。何とか解消したいものです。
むくみの原因は、体の水分や塩分をうまく調節できていないのが原因です。むくみの解消に効果がある成分がカリウムです。カリウムは体内の塩分の量や水分の量を調節し、余分なものを尿として体外に排出させる重要な働きを持っています。さくらんぼには、そのカリウムがたっぷり含まれています。さくらんぼの利尿作用は、体内にたまった余分な水分を排泄し、むくみを解消させてくれるんですね。
カリウムを含んでいるのは果実の部分だけではありません。実はさくらんぼの軸に豊富に含まれているのです。抗酸化作用を持つポリフェノールも実よりもむしろ軸に豊富に含まれています。乾燥させたさくらんぼの茎を煎じてお茶にして飲むと、効果抜群です。
疲れたな…と思ったらさくらんぼ
疲れがたまっているときには肌に張りがなく、表情も覇気がなくなりますね。果物の多くは疲労回復効果を持っていますが、さくらんぼにもその力があります。
疲労回復を助ける成分には抗酸化力を持つポリフェノールがあります。ポリフェノールは老化防止などのアンチエイジング効果で注目されていますが、一番重要な働きは「疲れたなぁ」という疲労感を取り除くことです。疲労を回復させ抵抗力を高めるんですね。さくらんぼにも、もちろんいろいろな種類のポリフェノールがたっぷり含まれています。
ポリフェノールに加えて、ビタミン類やミネラルがバランスよく含まれるさくらんぼは、疲労回復効果が期待できる果物なんですね。
さくらんぼで便秘解消
美容の大敵の便秘。どうして便秘になるのか理由を考えたことはありますか。食物繊維が足りないから、水分が不足している、腸の働きが悪い…いろいろ原因は挙げられますが、便秘の時の便に注目してみましょう。
便秘の時の便は「水分が70%以下」「便のpH値が高くなっている」という状況にあります。水分不足は水分をしっかり取ることで改善できますが、pH値はどうやって改善すればいいのでしょうか。
そこで登場するのがソルビトールです。美肌効果で紹介したソルビトールには便のpHを下げ便の量を増やす効果があるのです。ソルビトールをたっぷり含むさくらんぼは、便の状態を改善し、便秘を解消させる効果を持っているんですね。ただし、ソルビトールを摂りすぎると、今度は便が緩くなってしまうので、食べ過ぎには注意してくださいね。
さくらんぼの種でストレス解消
さくらんぼは実や軸だけでなく種も利用されています。ドイツでは昔からさくらんぼの種のホットパックが一般的な民間療法として愛されてきました。
さくらんぼの種の固い殻が断熱材になり、乾燥した種の中の空洞に空気をためるので、暖かさが長続きするのです。乾燥させたさくらんぼの種を布袋などに詰め、チェリーピローを作ります。レンジで温めるとホットパックの出来上がりです。
冷えやすい腰やお腹に当てて便秘解消に役立てたり、血行を良くし代謝をアップさせ肩こりを解消したり…アロマオイルをたらして使うと、温かさと香りの相乗作用でより効果が期待できますね。
チェリーピローを冷蔵庫で冷やすと、冷シップの効果が期待できます。暑い季節には冷やしたチェリーピローを目や首筋に当ててリフレッシュ!使い方を工夫すると、抜群の美容グッズになりますね。
いかがでしたか。
小さな愛らしいさくらんぼに、こんなにたくさんの美容効果があるとは驚きです。貧血を解消して血行を良くし、冷え性を改善してむくみを解消させ疲労を回復させ、おまけに美肌を作り出しストレス解消させリフレッシュ効果も期待できる…実だけでなく軸や種まで余すところなく美容に効果がある…一石二鳥どころではない効力を持ったさくらんぼはマルチな果物と言っても過言ではないようです。
収穫時期の短いさくらんぼ。1年のうち数週間と短い期間しか市場に並ばないのが残念ですね。効果を知るとぜひとも食べたくなるものです。さくらんぼを見つけたら、迷わず即買い!ですね。
まとめ
さくらんぼの栄養は美人の素!女性が喜ぶ7つの美容効果☆
・さくらんぼで貧血解消
・美肌を作るさくらんぼの成分
・さくらんぼは冷性改善に効果あり
・さくらんぼでむくみ解消
・疲れたな…と思ったらさくらんぼ
・さくらんぼで便秘解消
・さくらんぼの種の湯たんぽでストレス解消