ダイエットのためにヨガを行う人が増えていますが、最近では1つのポーズをじっくりと長い時間ホールドする陰ヨガが注目されていますよね。
陰ヨガはパワーヨガやアシュタンガヨガのように心拍数を上げてたくさん汗をかき、筋力をアップさせるヨガとは異なり、1つのポーズを3分から5分と長い時間キープすることで関節を中心にアプローチし、筋肉をリラックスさせるヨガです。
股関節や骨盤などの腰回りの関節や靭帯、腱、筋膜といった結合組織をゆっくりと広げ、足から胴体をつなぐ大きなリンパ節を刺激し、足先からお尻にかけての老廃物を排泄しやすくします。
ダイエットしても下半身が痩せにくい人は股関節や骨盤が固くなり、そけい部のリンパの流れが滞っている可能性があります。
陰ヨガのゆったりとしたストレッチは骨盤周りの筋膜をゆっくりと剥がし、リンパの流れをよくすることで足のむくみやセルライトを解消しやすくなり、下半身痩せに効果的と言われています。
陰ヨガには家でもできる簡単なポーズがいくつかあります。
それでは下半身痩せに効果的な陰ヨガのポーズを紹介していきましょう。
下半身痩せに効果的な陰ヨガのポーズ、
おすすめ7選!
バタフライのポーズで股関節を優しく開いていこう
陰ヨガは股関節をほぐすことが大切ですので、まず初心者には骨盤をゆっくりと広げ、リンパ節を刺激するバタフライのポーズがおすすめです。
バタフライのポーズはヨガマットの上に座り、左右の足の裏をつけ、両膝を開きます。ゆっくりと息を吐きながら、徐々に両手を体から遠くへ伸ばしていきます。手を伸ばしていく時には、なるべくおへそから前に倒れていくことがポイントです。
できるだけ遠くに伸ばした状態で、3分から5分キープします。慣れてきたら両足の位置を若干骨盤よりにすると、さらにストレッチ効果が期待できます。
スワンのポーズで下半身のストレッチをしよう
同じ体勢で継続的に負荷がかかることで、筋膜は周りの筋肉に癒着してしまいます。
陰ヨガのスワンのポーズはこの筋膜をゆっくりとはがし、下半身のリンパの流れをよくすることができます。両手をマットの上に肩幅くらいの広さに広げ、両手の間に片方の膝を曲げて膝がちょうど手と手の間にくるように置きます。
もう片方の足は膝をまっすぐ後ろに伸ばしておきます。この体勢からゆっくり息を吐きながら、上半身を徐々に倒していき、ギリギリのところでキープします。
この時骨盤をできるだけまっすぐ正面に保つことが重要です。
難しい場合は膝を曲げている方のお尻にブランケットを置いて、骨盤がまっすぐ両面を向くようにしましょう。
ドラゴンのポーズで骨盤と下腹部のストレッチをしよう
ドラゴンのポーズは足の親指から股関節に至る広い範囲をストレッチする、陰ヨガのポーズです。
片足をマットの上に、後ろの足は膝をついて後ろに伸ばします。両手を膝の上に置き、徐々に体重を前の方にシフトしていき、足が前後に気持ちよく伸びていくのを感じながら股関節周りをリラックスさせていきます。
股関節と下腹部周辺を重点的にストレッチし、足はつま先と足首をしっかりと伸ばしましょう。
ドラゴンのポーズのように上半身を起こした状態で行う陰ヨガでは、首筋を柔らかくし、ゆっくりと深い呼吸を行うことで肺や喉、頭につながる部分のストレッチにもつながります。
サドルのポーズでしなやかな背骨と骨盤を手に入れよう
陰ヨガは関節の柔軟性を高めるヨガです。
サドルのポーズは股関節をほぐし、背中のストレッチを行うポーズです。両足のかかとの上にお尻をのせるように座り、膝を少し開いた状態でゆっくりと仰向けに寝ます。
その際に腰を守るために、ブランケットや枕を腰の下に引くようにします。手を横に広げ、ゆっくりと呼吸しながらキープします。
足の位置は自分の心地いいように調節していきますが、股関節をよりリラックスさせるために、つま先を外側に向けると良いでしょう。このポーズは太もものストレッチにもなりますので、むくみがとれ、スッキリとした足を作ることができます。
ハッピーベビーのポーズで冷え性とむくみを解消しよう
股関節を柔らかくし、血行を促進させる陰ヨガのポーズがハッピーベビーのポーズです。
仰向けの状態になり膝を曲げ、足の裏に手をそえます。この状態から、ゆっくりと呼吸をしながら膝をお腹に近づけていきますが、手の力を使って引きつけるのではなく、足の重みを感じながらゆっくりと近づけていきます。
3分から5分ほどキープした後、足をまっすぐ伸ばすとつま先まで血が巡っている感覚がわかります。
女性に多い冷え性は血行不良が原因の場合が多いため、ヘッピーベビーのポーズで血行をよくし、冷え性やむくみを解消し、下半身のデトックスを促しましょう。
寝ながらでも簡単にできるクレイドル・スターラップ
陰ヨガはリラックス効果もあるため、寝る前に行うことで眠りにつきやすくなり、質の良い睡眠がとれるようになります。
寝る前に手軽にできるポーズがクレイドル・スターラップです。まず両手で膝を抱えるような状態で、仰向けになります。次に左足をまっすぐに下ろし、右の膝を両手で軽く抱えていきます。
股関節がしっかりと伸びていることを意識しながら、深く呼吸しながらキープします。3〜5分ほどキープしたら、右の膝を曲げ足の裏を右手で優しく引っ掛けるようにし、ゆっくりと呼吸しながら股関節を楽にして、キープします。
3〜5分キープしたら両手で膝を抱える状態に戻り、休憩してから反対の足も同じように行います。
力を抜いてゆっくりと行うことがポイントです。
トゥースクワットでつま先のストレッチをしよう
つま先と足首には下半身を通る経路(胃・脾臓・肝臓・胆のう・腎臓・膀胱)の全てが集まっています。
一般的なヨガではつま先や足首はあまり行いませんが、経路を刺激する陰ヨガでは大切な部分です。つま先と足首を刺激する陰ヨガの代表的なポーズがトゥースクワットです。つま先を立てた状態でお尻をかかとに乗せてキープします。
体重をかかとにかけることで、つま先を刺激していきます。足の裏やつま先が固い人には少し辛いポーズかもしれませんが、慣れるまでは時間を短くして、柔らかくなるまで行っていきましょう。
痛みが我慢できない時は、無理をせず途中でやめましょう。
毎日繰り返し行うことで、足の裏やつま先が柔らかくなっていきます。
いかがでしょう、陰ヨガは人間本来の柔らかさをゆっくりと取り戻すヨガです。運動量は比較的少なく、安全ですので、運動が苦手な人や高齢者、体が固い人にはおすすめです。
東洋医学では人間の体や心もこの世の全てのものと同じように陰と陽のエネルギーが組み合わさっていると考えられています。
陰ヨガで土台となる陰の部分を大切にすることで、活動的に動く陽の部分も生きてくると考えられています。陰ヨガは体だけではなく、心も緩ませリラックス効果が期待できます。
心身ともに緊張をほぐしたい時に、是非行ってみて下さい。
まとめ
下半身痩せに効果的な陰ヨガのポーズ、おすすめ7選!
・バタフライのポーズで股関節を優しく開いていこう
・ドラゴンフライのポーズでさらに骨盤を開いていこう
・ドラゴンのポーズで骨盤と下腹部のストレッチをしよう
・サドルのポーズでしなやかな背骨と骨盤を手に入れよう
・ハッピーベビーのポーズで冷え性とむくみを解消しよう
・寝ながらでも簡単にできるクレイドル・スターラップ
・トゥースクワットでつま先のストレッチをしよう